2011年6月13日月曜日

Natura





自然の営みは、深淵です。神秘でもあります。
人間を活かし、高め、苦労も同じくらい要求します。

毎年のブドウ、毎年のオリーブ。同じ圃場でもそれぞれ味がことなります。
テロワール、とイタリアでもフランス語を使っていいますが、
「大空と大地と植物の三者の間にある命の繋がり」が、
それぞれの土地ごとにそれぞれの年ごとに違ったものをもたらします。



人間の自然への解釈と自然との調和を求めた介入。
自然の調和の外に踏み出して長い人間との関わりの
結果が、その年の味わいです。

空、大地、植物、その間で人は考えます。


僕は、何にも頼らない自然農法は、芸術表現と同種のものだと思う。
自然をそのままの姿で一本の瓶に詰め込もうとする中で、
何があらわれてくるのか、自然の観察と解釈を通して、自問自答し、
生まれてくる味わいに鼻と舌を研ぎすませる。





土の中に、空気の中に根を張って、常に調和を求める様から、
生命意思のようなものを、木の中に感じます。



木と自然にまつわる一年の時間の中で、どれくらいの生物、
温度の寒暖、日照の移り変わり、天候条件、天体の運行と
重力の推移が関わっているだろう。


人間の知識では捉えきれない次元や摂理、常に移り変わる自然の
不確定なものの膨大な広がりの中で、豊かな香気を帯びた、
ひとつの調和が結実します。自然の一部だった古代人しか
もち得なかったようなインスピレーションを与える何かがそこにあります。

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